ドイツのサプライチェーン・デュー・ディリジェンス法のQ&Aの解説

ドイツのサプライチェーン・デュー・ディリジェンス法の施行に当たり既にドイツ連邦労働社会省(BMAS)が公表していたQ&Aが2023年2月27日付けで更新されました。

日本では、2020年10月、「ビジネスと人権」に関する行動計画(2020‐2025)が策定された後、2022年9月には、「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」が公表されるなど、法制化には至ってはないものの、企業における人権デュー・ディリジェンスの遂行を含む人権尊重の取組みが推進されています。

他方、ドイツでは、2021年6月に「サプライチェーンにおける企業のデュー・ディリジェンス義務に関する法律(Act on Corporate Due Diligence Obligations in Supply Chains)(以下「ドイツDD法」といいます。)が成立し、2023年1月1日から全面施行されました1。ドイツDD法は対象企業にサプライチェーンにおける人権・環境デュー・ディリジェンス義務を課すものであるところ、ドイツに子会社や支店を有する日本企業のみならず、ドイツ企業などの適用対象企業と直接・間接の取引関係にある日本企業にも大きく影響を及ぼすものであるため、日本企業としても同法で求められるデュー・ディリジェンス義務の内容を理解し、然るべき準備や対応を進めていく必要があります。特に、ドイツ企業やそのサプライチェーン上の企業との取引契約に関して、ドイツ企業等の人権方針や調達方針等への合意や遵守の徹底、それらを徹底するための適切なトレーニングの実施、遵守状況の調査協力等に関する契約条項を定めることが求められる可能性(そのような定めが受けられない場合は取引継続が困難となる可能性)がありますので、それらの企業と取引関係にある(又は新規に取引関係に入る)日本企業としては日本企業内における人権関連の体制を早急に整備しておく必要があるものと考えられます。

今回のニュースレターでは、このような日本企業の準備や対応を進めるのに有益と考えられる、ドイツ連邦労働社会省(BMAS)が公表したQ&A(2023年2月27日更新版)2の概要を説明いたします。

本稿は、PwC弁護士法人のESG/サステナビリティ関連法務ニュースレター(2023年6月)となります。

Issue June 2023

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